赤城のふもとから山歩き

赤城のふもとに居をかまえ、山や花や家族のこと。

赤城 スノーシューで歩く地蔵岳

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しばらく雪雲に隠れていた赤城山が、青空を背に白く輝いていた。

全面氷結した大沼でワカサギ釣りをする人がいる。奥に構えるのは先日登った霧氷の黒檜山。

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モンベルのフレンドフェアで購入したスノーシューで、今日は地蔵岳を目指す。

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いつもの大洞駐車場に車を停めて、赤城少年自然の家の前から句碑めぐりの道に入った。

まだ、誰も踏んでいない滑らかな雪肌に、一足一足そっと置いていく。

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車道脇を並走するようにある道だが、雪が音を吸収し、とても静かだ。このまま見晴山前の登山口まで行きたいところだったが、積雪量が多く道の見分けが難しくなったので、一度車道に出た。

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予定の見晴山前の登山口からは、すでに踏み跡が。

雪に映る木の影と、時折木々からさらさらと輝きながら落ちる粉雪の様子を楽しみながら、ゆっくりと山頂へ。

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日当たりのよい地蔵岳山頂の霧氷は、もう魔法がとけたようになくなっていた。

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真っ白に雪化粧した黒檜山の向こうには、三国の山々が神々しく輝いている。

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関東平野を望んで雪の中に立つ電波塔が、まるで南極の観測基地のようだ。

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下山は小沼にむかって下りていく。一番利用者の多いルートだ。朝一番でラッセルして上がったという男性が、大変だったと話していた。

階段や木道はすっかり雪に包まれ、普段とは違った表情が楽しい。

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八丁峠から大洞に向かう道に曲がって、先人の跡を追っていく。

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深くサラサラのパウダースノーに苦戦したのか、踏み跡は途中から車道に逃げていた。

私もスノーシューを外して、北面に霧氷が残る小地蔵岳を見上げながら車道を歩いて大洞駐車場に向かった。

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<今日のルート>

大洞駐車場9:32~赤城少年自然の家前9:43~句碑めぐり道~車道~見晴山前登山口10:30~地蔵岳山頂11:48/12:13~八丁峠12:47~登山道から車道に~大洞駐車場13:33

赤城 霧氷の回廊を歩く黒檜山

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前日の赤城山は、雪雲ですっぽり包まれていた。

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夫と長男のお弁当におかずを詰めながら、そわそわ…

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今日は霧氷が見られるに違いない。

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車のフロントガラスにも、薄っすら霜が降りている…よしよし。

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姫百合駐車場を過ぎた辺りから、車道に圧雪がかなり残っていた。

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逸る気持ちを抑え、慎重に黒檜登山口へ向かう。

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見上げる山肌には一面、霧氷の花…

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既に数台の車が停まっていた。駐車場の積雪量は10cm程。

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ワカンは必要なさそうだと考えながら、身支度を整えた。

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冬の初めに購入した冬靴が、新雪をぎゅっぎゅっと掴む。

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猫岩の辺りから、既に霧氷の回廊が出迎えてくれた。

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朝日が射しこみ、きらきらと輝き始める。

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稜線に出る…一面の霧氷の丘。その儚さゆえか、いつ見てもこの景色には心が震える。

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先日の「絶景スポット 60歩」まで足をのばす。

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今日も富士が出迎えてくれた。

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大好きな地蔵岳も、霧氷で白く輝いている。

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今度雪が降ったら、地蔵岳スノーシューハイクしたいな…猫岩で行動食をとりながら、目の前の地蔵岳のどのルートを歩こうか登山道を目で追った。

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<今日のルート>

黒檜登山口9:23~猫岩9:37~黒檜山頂10:43/11:30~猫岩12:35/12:45~黒檜登山口13:00

赤城 登り初めに黒檜から富士を望む

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赤城の大沼から車で30分程下ったところにある我家。

その車のフロントガラスに霜がついていなければ、赤城の霧氷はない…

以前、夫が言った言葉を黒檜登山口から登り始めながら思い出していた。

彼の言葉は、憎らしいほどよくあたる。

去年の冬も雪が少ないと言っていたが、今年のそれは少し異常だ。

山頂で出会う地元の登山者と情報交換をするが、皆一様に心配そうだった。

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霧氷はやはりなかったが、薄曇りから射す太陽の光がドラクロワの絵画のように空を演出する。

何度も訪れる山だからこそ、どんな姿も愛おしく、美しいと思うのかもしれない。

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駒ケ岳に向かう途中の水沼・大間々方面への分岐で新しい看板が目に入った。

「絶景スポット 60歩」

その言葉に導かれ予定のルートから60歩外れてみると、広大な関東平野地蔵岳の向こうに富士山がくっきり浮かんで見えた。

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駒ケ岳に向かう道は気温があがるとドロドロになる。今日は、まだ大丈夫そうだ。

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駒ケ岳山頂付近で、いつもなら野鳥の姿を見かけるのに、今日はさえずりさえも聞こえない。

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大沼の氷結も、まだのようだ。

 

<今日のルート>

黒檜登山口7:35~駒ケ岳分岐8:51~黒檜山頂展望台8:56/9:05~駒ケ岳分岐9:12~駒ケ岳10:08/10:33~覚満淵分岐10:49~駒ケ岳登山口11:29

海ほたるから夕景の富士

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千葉からの帰り道。

飛び込んできたのは、夕景の富士。

待って。もう少し待って…海ほたるの駐車場から飛び出して階段を駆けのぼった。

 

 

 

 

 

今年もよろしくお願いします。

榛名 関東平野を一望する天狗山

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登り納めに赤城山を予定していたが、強風の予報。風の影響を考え、榛名山の南面にある天狗山を今年最後の山とした。

名神社の山門脇から登山道に入る。山の西側にあるため、日が昇っても未だ森に陽は差し込まない。去年の11月末には登山道に雪もあったが、今年は暖冬なのか殆ど雪はなかった。

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山と高原地図」には「天狗山西峰 関東平野を一望」とある。しかし、岩と鳥居のある南峰からの景色が一番素晴らしい。

水沢山に比べ認知度が低いせいか訪れる人も少なく、静かな山歩きをゆっくり楽しむことができる。

今日も、1時間程この景色を独り占めすることができた。

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八ヶ岳がみえる。

今年ブログを通して出会った山友さん達が、冬の八ヶ岳の様子を伝えてくれる。こうして遠くから山を眺めて、今までと違う映像が思い出され楽しい気持ちになった。

素晴らしい出会いを与えてくれた山に、あらためて感謝する。

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ゼブラ模様の浅間山を見にいきたいが、少しゆったり構えることにした。

次々と歩きたい山が増え、気持ちも先に先にと逸りがちだが、来年は地図を読んだり、準備も楽しみながら、ひとつひとつの山歩きをじっくり楽しみたいと思う。

f:id:JKazy:20161231142116j:plainまずは、赤城のふもとから、のんびり、ゆったり始めよう。

 

 

 

<今日のルート>

名神社公営駐車場7:30(歴史民俗資料館下に公衆トイレあり)~天狗山登山口7:37~鏡台山コル8:12~分岐9:00~天狗山西峰9:05~天狗山山頂9:10~南峰9:15/10:07~鏡台山コル10:48~鏡台山山頂10:56~鏡台山コル11:04~天狗山登山口11:30~駐車場11:35

 

 

この一年で多くの方がブログを読んでくださるようになったこと、励ましの星をつけてくださったこと、心より感謝しています。来年も背伸びすることなく、身の丈にあった山歩きをお伝えしていきたいと思いますので、よろしくお願いします。

赤城 まったり歩く地蔵岳から鳥居峠

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12月4日に稲包山に登った人のヤマレコに、まだ軽アイゼンもワカンも不要とあったので、熊の活動期のピークは過ぎただろうと春に立てた登山計画を引っ張り出してきた。

午前中は曇りだという予報だが、空は気持ちよく晴れ渡っている。

しかし、進む道が途中から除雪されていない…轍もない。登山口までは、あと少しだというのに。

少し、引き返しヤマレコを確認する…あ、違う登山口だ…

私の計画は春に立てたもの。おそらく、冬季閉鎖なのだろう。ここから車道を歩いて登山口まで行ったとしても、ルートが違えば状況は異なる。軽アイゼンは持ったが、雪のないときの歩行計画などあてにはならない。引き返してヤマレコにあった登山口から登るには、予定のルートより行程が長く出発時間が遅すぎる。

断念…しかも、こんな情けない理由で。

悔しかった…自分に腹がたった。

そんな気持ちのまま、車を赤城に向かわせた。

何やってんだ…何やってんだ…何やってんだ…

女性でソロの山歩きとなると、とかく大丈夫かと何の根拠もなく言われることが少なくない。だからこそ、下調べも準備も念入りにと心掛けてきたのに。

大洞の駐車場から、急登の岩道をガツガツ地蔵岳山頂に向かって登り始める。一気に汗ばんできて、上着を脱いだ。

そんな時だった。コンコンコンと木をつつく音がする。

「あ、もしかして…」

逆光で何ゲラか確認できなかったが、姿を確認。

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慌てて望遠レンズに付け替え撮影するも、やはり鳥の撮影は難しい。

帰宅して図鑑を調べてみると、背中に逆「ハ」の字の白斑がなく頭部が黒いので、オオアカゲラの雌ではないかと…だとすれば、初めての出会いだ。 

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自分の真一文字に結ばれた口元が緩む。

のんびりいこう… 

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ここのところ、複数の用事を抱え予定に追われる日々だった。

疲労が極限に達すると体がだすサインに、気づかなかったわけじゃない。

わかっている…自分が自分を追い詰めやすいことも。 

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地蔵岳山頂から登るはずだった三国の山々を眺める。

私は何と競っているんだ… 

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そんな相手など、どこにもいない。

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小沼に向かって下山する。

長七郎山に向かう予定をやめ、小沼見晴をぬけて鳥居峠に出た。 

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覚満淵で(たぶん)コガラを見かける。

葉が落ちると、野鳥と出会う機会が増えて嬉しい。

駐車場に戻り、車に乗り込む体が異常に重たい…でも、心は軽かった。

そうだ。

自分は疲れている。

帰宅後、意識のスイッチが切れる…しばらくぶりに、泥のように眠った。

 

<今日のルート>

大洞駐車場9:50~地蔵岳山頂10:58/11:21~小沼駐車場(トイレは冬季閉鎖中)~鳥居峠~覚満淵~駐車場12:45 

日光男体山をのぞむ備前楯山

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夫が今日はお弁当はいらないというので、長男に昼食代の500円を渡し、家族より一足早く家を出た。

以前から「備前」という名前が気になっていた栃木の山…備前楯山。

私の生まれは「備前の国」、岡山県

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舟石峠駐車場には、他に車はなかった。

登山道は、一面の霜柱。

私が踏む霜柱のバリバリという音と、ゴーーーっと林を抜けてゆく低い風の音。

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ちらちらと雪が舞っている。光に当たって森の中をきらきらと輝く様子は、とても綺麗だ。

 

最後のひと登りの先には、見事な景色が広がっていた。

山頂は風が強いのではと思っていたが、それほどでもない。

空に浮かぶ雲が山に影を走らせ、見ていて楽しい…すっかり冬の空。

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スープを飲みながら景色を楽しんでいると、男体山の山頂に掛かっていた雲がとれて綺麗な山容を見せてくれた。来年は登りに行こうかな。

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岩陰に鳥の羽が散乱していた。何の鳥だろう…捕食されたのか?

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下山途中でかわいい柴犬を伴った男性が登ってきた。

少し脇道を行けば見晴の良い場所があり、袈裟丸連峰、庚申山、皇海山が一望できる。

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葉はすっかり落ちてしまったが、そんな木々から差す冬の光は美しい。

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駐車場まで戻ってきたが、少し歩き足りない。

銀山平まで車で移動し、展望台まで歩くことにした。

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自然公園内の展望台をイメージしていたので、歩きやすい散策路かと思いきや…

階段は朽ち、落ち葉に埋もれ、ラッセル状態。

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嫌いじゃないけど、踏み外せば滑り台だなぁ…ポールで落ち葉の下の状況を確認しながら進む。

目印はしっかりついていたので迷うことはない。

展望台は鎖で囲いがしてあった。木々の先に新芽の膨らみが…冬はこれからだよとそっと話しかける。

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展望台から戻る途中に苔が広がっていた。

きっとあまり人も訪れないのだろう。踏み荒らされず、もふもふと気持ちよさそうだ。

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<今日のルート>

舟石峠駐車場8:50~備前楯山山頂9:37/10:07~駐車場10:50~車で移動~銀山平登山者用駐車場11:15~展望台11:43/11:57~駐車場12:30

 

舟石峠駐車場には簡易トイレあり(とっても綺麗でした。感謝、感謝です。)

庚申川沿いの林道には20~30頭ほどの猿の群れがいた。歩いて通過するには危険かもしれない。