赤城のふもとから山歩き

赤城のふもとに居をかまえ、山や花や家族のこと。

八ヶ岳 白駒池からニュウへ

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めまぐるしく変わる天気予報…明日の休みは何処に行こうかと、前日の夜になっても決まらないでいた。山をやめて古代蓮の写真を撮りに行こうかとも思ったが、何となく気分が乗らない。そんな時、あるヤマレコの題名が目に留まった。

『天気が悪い日は「にゅう」ってことで🎵』

2012年07月15日。だいたい時期も同じだな…そう思って開いてみる。そこには、見覚えのあるアイコン。hiromuさんだ!

これは、もう八ヶ岳が私を呼んでるでしょってことで、行き先はニュウ。

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ハクサンフウロ(白山風露)

前橋を出るときには小雨がぱらついていて、行って雨なら八千穂高原自然園を歩こう…そう思っていた。しかし、八ヶ岳に近づくにつれ青空もちらり。カーステレオからは、学生の頃好きだったChicagoの「Hard to Say I'm Sorry  素直になれなくて」。あの時と同じ、聞いたままをカタカナに直したテキトーな英語で口ずさむ。

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麦草峠の駐車場は、10台ほど停まっていた。身支度を整え、いざ出発。

雨露をまとったシャクナゲ(石楠花)は、虫達にモテモテ。

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吉永小百合のCM効果か…白駒池の駐車場の方から続々と観光客が降りてくる。休日ともなれば、もっと多いだろう。

さすが、八ヶ岳

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白駒池から離れ、苔の森へ入ると、あたりは急に静かになった。ほかに歩く登山者もいない。ここ数日の雨で登山道はぬかるんでいるだろうと思っていたが、その心配はさほどでもなかった。

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森の中は、鳥たちのさえずりが響いていた。人に慣れているのか、あまり姿も隠さない。

このルリビタキは、雌か雄の幼鳥かで迷った。翼角(翼の付け根の部分)に青みがあるので、雄の幼鳥ではないかと思う。     

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青々とした苔に覆いかぶさるように這う根…森は悠々と生命を育んでいる。

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ほかの山で苔むした場所に出ると八ヶ岳のようだと思うことがあるが、実際に訪れてみれば八ヶ岳のそれは別物だ。八ヶ岳八ヶ岳でしかない。 

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イワツメクサ(岩爪草)

山野草を撮るとき、必ず悩むことがある。咲いている情景を撮るべきか、それとも花そのものの姿を追うべきか…時として、どちらも捨てがたい(笑)

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あの双耳峰は、天狗岳!目指すは今年かな?来年かな?そんな思いを抱きながら、ニュウ山頂で、おにぎりを食べる。

今日のおにぎりは、ふるさと納税の返礼で和歌山県田辺市より頂いた大きな紀州の梅干しいり。美味しい…ふるさと納税、万歳! 

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今日も午後から大気の状態が不安定になるという。麓にあった雲が上昇してきた。その先には、積乱雲。 

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ゴロゴロなり始める前に、下山開始。 

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コケモモ(苔桃) 

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ずっと会いたかったオサバグサ(筬葉草)。機織りの櫛の歯のような部分=筬に葉の部分が似ていることが名前の由来。 

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白駒湿原で、ニホンジカが草を食んでいた。人間を見ても、まったく動じる様子がない。麦草峠では植生を保護するために侵入を防ぐネットのゲートがあったが、なかなか難しいのだろう。

鹿もありがたく食せばいいのだ。どんな調理法が美味しいのだろう…と、思わず考えてしまった。

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もののけの森…「こだま」が、ひょっこり顔を出しそうだ。 

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青苔荘の前にベニバナイチヤクソウ(紅花一薬草)の群生。ひとつの薬草で多くの病気に効くことから一薬草というらしい。撮影をしていて、名前を尋ねられたものの答えられなかった…こんな時に、さらっと名前が出てくるようにしたいが、最近の記憶力低下が悩みの種だ。名前とその由来も知ることで、なんとか記憶の助けにしたい…。  

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黒曜の森を抜け、白駒の奥庭でホシガラスが大きな声で鳴いていた。毛が少しぽわっとしている…まだ、幼いのかもしれない。まるで必死に母を呼ぶような声だった。 

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麦草ヒュッテ前でノビネチドリ(延根千鳥) 。

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朝、挨拶をしたハクサンフウロに、ただいまと声をかけ本日おしまい。

 

 

 

 

<今日のルート>

前橋6:10~麦草峠駐車場9:03/9:16~白駒池10:05~白駒荘~ニュウ山頂11:35/12:10~白駒池13:35~青苔荘~駐車場14:30