赤城のふもとから山歩き

赤城のふもとに居をかまえ、山や花や家族のこと。

アイトレック ”女性限定ツアー”「紅葉の立山縦走」

 

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シルバーウィーク後半に、前橋にある㈱ITREKというハイキング・登山専門の旅行会社のツアーに参加した。マイカー規制があるので、室堂まで乗換なくバスで行けるのはありがたい。紅葉には少し早いだろうと思っていたが、既にべストシーズン。今年は花も2週間ほど早かったらしい。

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煙立ちのぼる地獄谷は平成24年から立入できなくなっていた。

f:id:JKazy:20150928122828j:plain1泊目の山小屋というより温泉旅館のような「みくりが池温泉」に荷を預け、玉殿の岩屋まで散策。古くから信仰の対象だった理由も、風景の中に身を置くと理屈ではなく伝わってくる。晴れわたる秋空にナナカマドの赤がにじむようだ。

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2日目。雄山~大汝山~富士ノ折立~真砂岳別山の縦走ルートへ。

子供が小学生だった頃、毎夏のように雷鳥沢キャンプ場にテントを張った。圧倒的なスケールの山の景色に満天の星空やスーパームーン…中高生になった息子たちは今でもその感動を口にする。雨の日は、小さなテントの中で身を寄せ合いながらいろいろな話をした。あれが我が家の原点かもしれない。

その頃からだ。「いつか行ってみたい」と見上げていた憧れの稜線。

一の越に向かう道に雪渓が残っていた。ほんの少し雪を踏むだけなのに、わくわくしてしまう。

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参加人数6名と小さなツアーだからだろう。立ち止まっては写真を撮る私に添乗員の女性が「大丈夫ですよ。ゆっくり楽しみましょう。」と声をかけてくれた。そうだ。こんな景色、早足で通り抜けていくにはもったいない。

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一ノ越から急な岩場を登りあげ、雄山の神主様がイケメンらしいとの情報の真偽を確かめるべく?参拝。これから始まる山歩きの無事を祈願した。

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稜線の上は別世界だった。アルプスの山々が遠くまで見渡せる。少々風は強いが寒くはない。むしろ、すがすがしい。「すごい」と何度つぶやいただろう…息をのむ景色。

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最後の頂…別山から剱岳をのぞむ。山を知り尽くした登山ガイドの女性が「こんな景色にめぐり会うのは2度とないかも」と言った。そうそう出会えない…まさに、絶景。大パノラマ。

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2泊目の剱御前小屋に到着する。稜線上にある小屋なので、立山にしてはめずらしく水が少ない。当然、温泉もない。しかし、部屋の窓から剱岳を心ゆくまで眺められる。

朝4時に部屋を抜け出し、コーヒーを淹れ、少しづつ明ける空を眺める。この時間が一番好きだ。黎明は刻々と色を変化させ、見ていて飽きることがない。

ただ、この朝は少し違った。真っ赤に雲が照らされていく。朝焼けだ!靴の紐を慌てて結び直し、小屋の前の坂をあがる。剱岳が朝日に照らされ燃え上がった。

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3日目は曇り空。あの朝焼けを見たのだから仕方がない。ナナカマドは来た日よりも赤く燃え上がって見えた。また、来よう…幸せな3日間だった。

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