赤城のふもとから山歩き

赤城のふもとに居をかまえ、山や花や家族のこと。

白砂山 花の登山道を歩く

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この夏、白砂山に行きたかったのには理由がある。それは、先月登った稲包山と一対の計画だったからだ。

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群馬県は、長野、新潟の県境にある稜線トレイルを整備中だ。それは、みなかみ町の土合登山口から白毛門、朝日岳、一ノ倉岳、谷川岳、平標山、稲包山、白砂山、横手山四阿山から鳥居峠を結ぶ壮大なロングトレイル。完成すれば、日本最長となる。

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ゴゼンタチバナ(御前橘)。

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初めて見た…青紫色のギンリョウソウ(銀竜草)。

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マイヅルソウ(舞鶴草)。

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エンレイソウ(延齢草)。

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初めましての、タケシマラン(竹縞蘭)。

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ユキザサ(雪笹)。 

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ミツバオウレン(三葉黄蓮)。 

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このロングトレイルのうち稲包山から白砂山までは未整備区間だ。地元紙である上毛新聞で、以前この区間を笹薮を踏み分け調査する様子に密着した記事が連載された。それは、NHKのドキュメンタリー番組にも匹敵するほど、とてもワイルドで浪漫に満ちた記事だった。

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妻と理想…もとい。ツマトリソウ(端取草)。覗き込むような様子が可愛らしく、こんなアングルに(笑) 

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くるんっとした様子が何とも愛らしいクルマユリ(車百合)。 

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記事を読んだ日から、その稜線を稲包山と白砂山の両面から見たい…そう思っていた。稲包山同様、白砂山山頂までの道のりも、いくつものピークを越えていく、なかなか歩きがいのある行程だ。しかし、その連なる頂が、ずっと先まで伸びていく様子には、この山深い上越の静かな力強さと美しさがある。

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ハクサンチドリ(白山千鳥)。  

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白砂山山頂。この先は、未整備区間のため、立入禁止。

上ノ間山、忠次郎山、上ノ倉山と続き、南に緩やかに流れ稲包山へと結ばれる。

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ニッコウキズゲ(日光黄萓)。 

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f:id:JKazy:20170722135821j:plainコゴメグサ(小米草)。 

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トリアシショウマ(鳥足升麻)。

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山頂でおにぎりを食べていると、新潟から来たという75歳の女性が登ってきた。聞けば、御主人を置いてきたいう(笑)

来た道が登り下りの連続だったということは、当然ながら帰り道も登り下りの連続。あまり山頂に長居をしていられず、女性よりも先に下山を開始した。猟師ノ沢ノ頭から下るところで御主人と往きあう。77歳…元気だなぁと思う反面、ここから山頂までコースタイムは往復1時間25分…大丈夫かなぁと心配も。 

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ウツボグサ(靭草)。 

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マルバダケブキ(丸葉岳蕗)は、咲き始めは控えめなんだな。ぷっくりとした蕾。  

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ハクサンフウロ(白山風露)とニガナ(苦菜)。

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ヤマゼリ(山芹)の仲間かな?

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オトギリソウ(弟切草)。本種を原料にした鷹の傷薬の秘密を洩らした弟を、鷹匠の兄が切り捨てたという伝説から名前がついたそうだ…。

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ガクのピンク色が美しいイタドリ(虎杖)。この漢字で、こう読む? 驚き! 

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随分前に登った八間山の方は、雲隠れ。 

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コケモモ(苔桃)に実がなってる!花も可愛いけど、実もいいな。 

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堂岩山に登る途中でふりかえる。一番高く見える頂は偽ピーク(笑)

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朝は見えなかった野反湖が、木々の間から垣間見えた。 

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帰りも花の撮影に夢中になりすぎ、予定の下山時間から30分ほど遅れてしまった。この時期の登山計画には、もう少し余裕を持たせた方がいいのかもしれない。

山頂付近で会った老夫婦のことが気に掛ったが、驚いたことに私の約15分後に下山してきた。なんと健脚なことか!実は、ふたりの姿を確認できないか気にしながら下山してきた。私の方がよほど足が遅かったようだ…がんばれ、自分!

 

 

 

<今日のルート>

自宅4:20~白砂山登山口駐車場6:20/6:30~地蔵峠7:20~堂岩山9:30~猟師ノ沢ノ頭10:02~白砂山11:12/11:32~猟師ノ沢ノ頭12:40~堂岩分岐13:15~地蔵峠15:10~駐車場15:45

 

<参考文献>

H28.10.2発行 ぐんま広報 「ぐんまのアウトドアスポーツ②」

栃の葉書房 別冊趣味の山野草 「山草図鑑」