秋は岩峰と紅葉との共演が美しい。
秋が終わってしまう前に、以前から行きたかった立岩へ向かった。
スリルと展望の岩峰を縦走する立岩。
歩き始めて間もなく、女性の短い悲鳴が聞こえた気がした。
?と思いながらも歩みを進めると、今度は男性が大声で誰かの名前を呼んでいる…
誰か落ちたのか?
私の前を行った5,6人のパーティーが、私の後ろを歩いていると思われる仲間を呼んでいただけだった
…まぎらわしい(笑)
誤解してドキドキしていた自分が、恥ずかしいやら、おかしいやら。
約20mの鎖を使って細く急な岩場を登りつめれば、稜線歩き。
ただ、さすが西上州。
木立があるので、さほど恐怖感は感じなかったが、スッパリと切れ落ちた岸壁の上の細尾根。
個人的には、岩櫃山の天狗の架け橋の方が足がすくんだ気がする。
西立岩山頂からは、黄金色に染まる山並みが美しかった。
鎖、ありますよ(笑)
見た目で一瞬ひるんだが、取りついてみればそれなりだ。
足場がかけやすかったからか、自分の度胸がついたのか…
落ち葉のラッセルを楽しみながら、威怒牟畿不動へ。
朽ちたお堂側からは、大岩壁から水飛沫となって落ちる滝を、裏から見ることができる。
遠くで猟銃の発砲音が響いた…
里山は長い年月の中で山や川、自然に畏怖と感謝をもって接してきた人々の営みが感じられる。
そんな里山歩きも、私は好きだ。
朝は暗かった杉の木立に、陽が差し込んでいる。
古の人々が積んだであろう苔むした石垣を愛おしく感じながら、ふかふかの落ち葉の絨毯を歩く。
駐車場の前を素通りして、線ガ滝へ。
見上げれば、美しい紅葉!
立岩の麓には大上集落がある。
待避場所に車を停め、振り返って立岩の写真を撮った。
川辺の紅葉が美しく、集落の写真も撮りたかったが、いつまでも車を停めておくわけにもいかず後ろ髪をひかれながら立ち去った。
<今日のルート>
前橋6:30~線ガ滝駐車場8:15/8:23~立岩直登コース分岐8:28~西立岩10:00/10:25~威怒牟畿不動11:18/11:30~荒船山分岐11:45~立岩直登コース分岐12:15~駐車場12:20~線ガ滝~駐車場