赤城のふもとから山歩き

赤城のふもとに居をかまえ、山や花や家族のこと。

西黒尾根より谷川岳~茂倉岳縦走 

 

2018/8/30

 

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学生の頃から谷川岳には何度となく訪れているが、ロープウェイを使わずに西黒尾根から登ってみたいという思いが年々フツフツと湧いていた。

今年こそチャレンジしようと計画中、もう一つの思いが湧きおこる…

オキノ耳の先を歩いてみたい!

 

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というわけで西黒尾根より谷川岳に登り、一ノ倉岳、茂倉岳と縦走、茂倉新道を下って土樽駅から土合駅まで電車で帰ってくるルートを計画した。

もう計画中からニヤニヤが止まらない…

そう、このルート馬蹄形縦走の下見もかねている。

 

白毛門登山口のある無料駐車場に車を停め、土合橋から滝を眺めて歩き出す。

ロープウェイ乗り場横を通過する自分に気合を入れて、いざ西黒尾根登山口へ!

 

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しばらく樹林帯の登山道を歩いていくと、ぽっかりと空いた口。

外に出てみると、景色が開けゴロゴロ岩ゾーンと鎖場へと続いた。

個人的にはしっかりと取り付けられた鎖と置きやすい足掛かりに比較的登りやすさを感じ、恐怖感などはなかった。むしろ薄曇りにもかかわらず湿度が高っかたので、普段あまり汗をかかない私にしては珍しいほど汗をかき、体力を消耗した。

 

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巖剛新道との合流点、西黒尾根ガレ沢の頭を過ぎた場所で、ひと休憩。

ハクサンフウロトリカブト、ワレモコウがたくさん咲いていたが、暑さにバテ気味のため写真なし…

 

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シャリバテかなぁと、ロープウェイ山頂駅を眺めながらおにぎりをパクつく。

 

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山頂がガスガスならトマノ耳から天神平へ下るつもりだったが、そんな心配を吹き飛ばすかのように青空が広がり始める。

雲の向こうに見えるは、白毛門、朝日岳かな?

 

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マチガ沢に向かって切れ落ちる岸壁がカッコイイ!

 

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ザンゲ岩で再び荷を下ろして休憩。

普段は立ったまま休憩する程度なんだけどなぁと水筒に水の補給。

水の消費もいつもより早く、気にかかる…

 

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日本三大急登のひとつとも言われる最後の岩場は、たしかに下から見上げるとバベルの塔のごときではあるが、黄色いペンキに沿って行けば比較的容易に登ることができた。

 

そして、あの見覚えのある指導標が!

 

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トマノ耳とオキノ耳を確認す。こみあげる達成感!

 

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肩の小屋ごしに伸びる万太郎山への稜線。

その稜線は仙ノ倉岳、平標山へと続いている…

先日、鳳凰三山で出会った女性は、今月下旬にここを歩く計画だと言っていた。

いつか私にも歩けるだろうか…今の自分では、その想像すらできない。

 

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トマノ耳は意外にも誰もおらず、独占状態。

平日とはいえ、めずらしいなぁとノビノビしていると天神平方面から人々が登ってくる。

そうか、ロープウェイの始発の時間前だったんだ…

そう気が付くと、西黒尾根から登った御褒美のように感じられ再び嬉しさがこみあげてきた。

 

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東京方面からのアクセスもよく、平日休日問わず訪れる人の多い山となった谷川岳

しかし、その光と影が織りなす山肌の荒々しさには恐ろしいほどの惹きつけられるような、突き放されるような美しさがあり息をのむ。

 

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次なるミッション達成を果たすべく、まだ見ぬ地に向けて一歩を踏み出す。

奥の院鳥居の先には、一ノ倉岳、茂倉岳。

 

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ウメバチソウ(梅鉢草)。

 

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説明なんて、いらないね。

 

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雄大な山並みを望みながら歩く稜線の足元には、ウメバチソウやコゴメグサが咲き群れる。

 

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咲きの残りのハクサンフウロ(白山風露)が、時折アクセントを効かせて…

 

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一ノ倉岳手前から多くのクライマーの命を奪ってきた魔の谷…一ノ倉沢を覗き見る。

  

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鞍部から見上げる一ノ倉岳。

見た目通り、なかなか手強い登り(笑)。ひぃひぃ言いながら登る。

 

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憧れの馬蹄形の稜線!

歩きたい…必ず、歩く。来年、歩く。

待ってろよぉ~ ♪

 

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振り返れば、谷川岳

 

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進む先には、本日ラストピークの茂倉岳。

まるでビクトリーロード!

 

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角度を変えても男前…万太郎山

 

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茂倉岳山頂でソロの男性としばし馬蹄形を攻めるなら時計回りか反時計回りか、テン泊か小屋泊まりかで盛り上がる。

もう少し、話を伺いたかったが電車の時間が気になり別れを告げた。

茂倉岳避難小屋まで下ってトイレを借りたが、水場は確認しなかった。今年は枯れた時期もあったようだ。

 

茂倉新道…正直、下山ルートとしてか認識しておらず期待はしていなかったが

このルート、気持ちがいい!

残念ながら途中から霧雨が降り、稜線からの眺めはガスの中へ…

晴れていれば、間違いなく絶景なんだろうなぁ

この景色を見に、また訪れよう…そう心で誓った。

 

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お、お、もしや?

一輪だけハクサンイチゲ(白山一華)?

 

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さて、いつもの難題。

 

<メモ>
ツリガネニンジンの花は輪生状につくが、ソバナは一本づつ花柄を出し先端に花をつける。
ツリガネニンジンの葉は普通輪生だがソバナは互生。
ツリガネニンジンのガク片は細長く反り返るが、ソバナのガク片は幅広で横に広がる程度。
・ソバナの葉には長い柄があるが、ミヤマシャジンの葉の柄は短く普通互生、稀に対生。 

 

ということは、ツリガネニンジン(釣鐘人参)かな?

 

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下山ルート前に広がる湯沢の街並みと関越自動車道

右手に見える足拍子岳は、帰宅後名前を確認。どうやら現在は廃道化しているらしい。

 

矢場ノ頭からの下山道は、木の根が露出し歩きにくいと「山と高原地図」にあったので覚悟をしていたためか、さほど苦にはならなかった。

むしろ、その後に続く粘土質の滑りやすい地面の急斜。

幾人もの滑った踏み跡。気を遣わずにはいられない。

 

あぁ、このペースでは予定の電車に間に合わないな…

しかし、ここで転倒して怪我でもすれば電車に乗れる乗れない以前に大問題だ。

終電車は、もう1本後。

まずは一歩一歩慎重に下ろうと気持ちを切り替えた。

 

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下山口からとりあえず走って駅に向かったが、無情にも目の前を電車が通過していった。

先行者は無事に乗車できたようで、何となく気配を感じていた後方者はおそらく下山口に停めてあった自家用車の持ち主であろう。 

 

他に誰もいない待合室の自販機で、迷わずコーラを購入。

くぅぅぅぅ…たまらん。

次の電車までは、2時間半近く。

下山届を送信して、家族に電車に乗り遅れた旨をLINEで伝えた。

 

公共交通機関に乗車する最低限の身だしなみと荷物を整え、はてなブログを読みふけっていると、さほど待ち時間は気にならなかった。

 

それよりも、無人駅の土樽駅から乗車し無人駅の土合駅で降車したため精算方法がわからず、オタオタ…

結局、スマホで運賃を確認して切符入れに投入してきた。

この方法が正解だったとは思えず、モヤモヤ…どうすればいいんだ?JR!

 

このルート、最後の約2時間の下りを覚悟できれば、なかなかいいコース。

是非、再度歩いてみたいと思う。

 

<今日のルート>

自宅(前橋)3:30~関越自動車道利用~白毛門登山口駐車場(無料)4:40/5:06~西黒尾根登山口5:32~ラクダの背7:47~西黒尾根ガレ沢ノ頭7:54~ザンゲ岩9:13/9:20~トマノ耳9:45/9:50~オキノ耳10:07/10:15~奥の院10:25~一ノ倉岳11:29~茂倉岳11:35/12:00~避難小屋12:14/12:25~矢場ノ頭13:25~茂倉新道登山口15:11~土樽駅15:36