赤城のふもとから山歩き

赤城のふもとに居をかまえ、山や花や家族のこと。

小浅間とCaféと素敵なアート展

2019/9/22

 

 

はてなブログでお知り合いになった植物画家はんなさんの

ボタニカルアート展が軽井沢のCaféで開かれている。

 

私は小学3年生くらいまで入退院を繰り返したり運動制限があったこともあり

絵を描いたり、本を読んで過ごすことが多かった。

佐藤さとるさんの本が特にお気に入りで

村上勉さんに憧れて、夢は絵本作家だった。

彼の絵は躍動感と繊細さが協調し合い

いつまでも時間の経つのを忘れて本の隅々まで眺めていられた。

 

花鳥図鑑も写真ではなく手書きで描かれているものが好きだ。

細部まで描きこまれた被写体は

写真よりも正確に実態を表している。

 

そんな私にとって、はんなさんは

子供の頃の憧れにも似たような存在なのだ。 

 

  

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ヤマハハコ(山母子)。

この花びらは、いつみても繊細なペーパークラフトのよう。

 

 

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朝目覚めると前橋では青空が広がっていて

Caféのオープンは午後1時からなので

その前に以前計画したままだった小浅間山信濃路自然歩道で白糸の滝まで歩くことにした。

しかし、うっかり入り込んでしまった有料道路「白糸ハイランドウェイ」は大混雑…

駐車する峰の茶屋に辿り着く頃には白糸の滝に向かう気力は萎えてしまい

見上げた小浅間山頂部にも雲がかかり、浅間山の姿を望むことも叶わなそうだ。

しかし、こちらのルートはその分静かに歩けそう…

積雪期にスノーシューハイクに来たいと思っていたこともあり

下見も兼ねて小浅間へ向かう。

 

 

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山頂部が近づくにつれ、木々はなくなり火山帯特有の砂礫とガレ。

そのやせた土地一面に広がる白く瑞々しい輝きを放つ地衣類に心惹かれた。

 

誰もいない白い霧に包まれた中で

その白い世界をしばらく観察していると

そこはまるで小さな宇宙のようにも感じられる。

 

 

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帰宅後、苔の名前を調べていると

この写真左下に小さな赤い花のようなものが写っている。

もしかして、イオウハナゴケかな?

 

 

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そういえば小学生の時、夏休みの自由研究で苔の標本を作ったな…

学校に持っていく頃には干からびちゃって

先生にすごく怪訝な顔をされたことを思い出した。

 

苔も魅力的だけど、はまるとますます先に進めなくなりそうだ。

 

 

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咲き残りのシモツケ

 

 

軽く歩いたくらいなのに、車に戻ってザックをおろすと

意外なほど汗をかいていた。

この後Caféに行くのに大丈夫かな…くんくんと自分の匂いを確かめる。

たぶん…大丈夫(^^ゞ

そう自分に言い聞かせたものの

はんなさんに会ったらどうしよう…

ドキドキしながらCaféの扉を開けた。

 

大好きなマンデリンの珈琲とパンケーキを注文し

店内の絵を見て回りたいのですがいいですか?と伺った。

優しそうな女性がはんなさんの知り合いかと尋ね

ブログで知り合った旨を伝えると

メッセージがありますよとクルマユリの絵の下まで導いて下さり

渡せて良かったわと微笑んだ。

 

直接お会いすることはできなかったけれど

はんなさんの温かい言葉で、今まで以上に彼女を身近に感じられた。

 

デッキの巣箱にやってくるヤマガラシジュウカラなどの野鳥が

次々と出たり入ったりする様子を見ながら

珈琲とパンケーキを頂き

店内が少し落ち着くのを待って、はんなさんの絵を見て回った。

 

パソコンの画面で見た時よりも

実際の絵を間近に見るとより繊細で

特に葉や花びらの丁寧に仕上げられた濃淡は

作者の自然に対する深い愛情をも感じさせた。

 

 

 

 Café:カフェ・ル・プティ・ニ 3 

    南軽井沢1398-457

    13時~19時   火・水 休み

 

ボタニカルアート展:9/14~9/29