My Home Mountain は
晴れた週末となれば、メジャーなピークはどこも賑やかだ。
ならばとルートもマイナーなところへと車を走らせたが
狭い駐車場に7、8台すでに停まっていた。
しかし、朝の早い時間に先行者は出発したのか
目的地までは誰に会うこともなく静かに歩くことができた。
久しぶりのソロだ。
途中で微かに雛たちがせわしく鳴く声が聞こえ
その声のほうに近づいてみると巣穴があった。
雛が顔を出してくれないだろうかと期待を寄せつつ見ていると
頭上で激しく鳴き声がする。
見上げると、虫をくわえたアカゲラ母さん。
驚かせてごめんよと、離れたところから望遠でカメラを構えたが
アカゲラ母さんの警戒は解けない。
わかった、わかった
驚かせて悪かったよ…と、撮影を諦めた。
ツツジは終盤というより、花数自体が今年は少ないようだねと
スライドする年配のハイカーは言う。
ムラサキヤシオの咲く場所を尋ねられたが、知らないと答えた。
しばらく歩いて、
あ、あの場所のことだと思いだした。
ヒメシャガの咲く場所が先の台風で地崩れをおこしていたので
心配で探しに行ってみるが、見当たらなかった。
時期が早いだけならいいけれど、また会えるだろうか。
沢沿いの心地の良いバリルートで静かな森へ向かう。
キラキラ光る川を渡渉しながら、沢靴が欲しくなる。
このせせらぎの中を歩いて行くと
また違った風景に出会えるような気がするのだ。