赤城のふもとから山歩き

赤城のふもとに居をかまえ、山や花や家族のこと。

縞模様の浅間山を求めて歩く黒斑山

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その日は、突然やってきた。

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家族で犬達の朝の散歩をしていた。あまりにいいお天気で、朝食を食べたら外に出掛けようと次男を誘った。

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しかし、本とアニメをこよなく愛する次男はつれない。夫は別の用事で出掛けるという。「こんなにいいお天気なのに…」空を見上げて残念がる私に、夫が誘惑のささやきをする。「お母さんは、山に行ってくれば?」

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そして、とどめの一言。「黒斑、行ってくればいいじゃん」

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かれこれ1年以上前から、浅間山のストライプを黒斑から見たいと言っていた。それが、突然現実になろうとしている。「今日なら、見られるんじゃない?」次男も、背中を押す。

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朝食のホットサンドをあたふたと用意していると、次男が珈琲を淹れてくれた。朝食をあわてて食べ、超特急で山の支度を整える。

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今日は特別に往きは松井田妙義から佐久まで高速道路を利用し、自宅から2時間ほどで登山口にある駐車場に到着できた。以前から立てていた登山計画をもとに、スマホのアプリで登山届を出す。緊急連絡先である夫のPCに入山開始を押せば連絡が入るはずだ。

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登り始めてほどなく、目の前にあの浅間山の姿が見える。やっと、会えた。やっと。

その姿をもっと間近で見たくて、足取りも軽い。予定よりも、はやくトーミの頭に到着した。

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ついつい浅間山ばかり撮影してしまう。ちょっと黒斑山に申しわけなく、ぱちり。

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八ヶ岳も見えた。

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帰りは中コース。

ほとんどの人は眺めのよい表コースを戻るようだが、私は樹林帯の中を歩くのも好きなので計画通り中コースを選択した。表コースほど雪は踏み固められておらず、ワカンでざっくざっく下りていくのは楽しかった。

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樹林帯を抜けると、目の前に今年の夏に訪れたいと密かに思っている水ノ塔山、篭ノ登山。その先に見えるは、湯の丸山。

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限られたトレース以外に踏み跡がなく、真っ白に広がる雪の美しさに感動する。

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そこには、あの可愛らしいスタンプが…

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駐車場に戻り、下山通知を提出。おそらく確認しているだろう夫に、感謝をする。家に戻り「見られた?」と聞く次男に、「ばっちり!」と答えた。

 

 

 

<今日のルート>

車坂峠登山口10:30~表コース~トーミの頭11:50/11:55~黒斑山頂12:13/12:37~トーミの頭12:55/13:00~中コース~駐車場13:55