2020/11/22~11/23
母と次兄夫婦と一緒に25年程まえ鴨沢より歩いた雲取山を
三峰からアヤちゃんとテントを担いで歩いた。
落葉した森をひんやりとした風が吹き
ジワリと汗がにじむ火照った体を心地よく冷やしてくれる。
群馬側から見ると奥秩父は西上州の先というイメージがあり
何となく同じ山域のように感じていたが
白岩山の展望台から望む山々はどっしりとしていて
ここにはまったく異なった奥秩父らしさという個性がある。
子供の方は私たちに関心をむけ、時折こちらを見てくれるが
母親の方は一度ちらっとこちらを向いただけで
さも、いつものことだと言わんばかりに黙々と草を食んでいた。
テントを張り、身軽になった体でいよいよ山頂に向かった。
四半世紀ぶりの登頂に記憶が混乱する。
ただ、鴨沢から上がって来た時の最後の九十九の急登だけは
記憶のままだった。
残念ながら富士山は見られなかったが
幾重にも光芒が差しこむ奥秩父の山々を眺め
いつか縦走してみたいという思いがふつふつと湧き上がってきた。
夜は思ったほど冷え込むことはなかった。
夜明けとともに空が赤く、森も赤く染まった。
朝靄の中に浮かぶ東京のビル群。
そこに鉛筆のような姿のスカイツリーが見えた。
三峰神社の奥ノ院である妙法ヶ岳に寄り
2日間の素晴らしい山行を感謝し、手を合わせる。
車にテント装備をおろして、本宮を参拝。
ふと次男が受験生だったことを思い出した。
意外と緊張屋の次男が本番で本領発揮できますようにと気合を入れてお参りし
ここは合格祈願一択で!と、お守りは次男のものだけにした。
夜、母から電話がかかってきた。
雲取山に行ってきたよと話し、ふたりで思い出を語った。
あの時、母は50代前半だった。
今の私とさほど変わらなかったんだ…そう思うと
まだまだと思っていた気持ちに少々焦りを感じた。
<今日のルート>