赤城のふもとから山歩き

赤城のふもとに居をかまえ、山や花や家族のこと。

赤城 雪の鍋割の稜線を歩く

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朝7時過ぎ。いつも混雑している姫百合駐車場に、まだ車はない。この後、混雑することを予想して、出口付近の出しやすい位置に車を停めた。

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早朝の山歩きは、鳥たちが賑やかだ。コガラがせわしく枝から枝へ飛び回っている。

カメラで追いかけるのをやめ、しばらくその様子を楽しんで眺めていた。

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赤城山の中では標高が低く、日当たりが良い鍋割山。もっと雪が少ないだろうと思っていたが、しっかり残っている。しまったトレースは、昨日までの強風で消えることもなく、私を山頂まで導いてくれていた。 

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林をぬけ荒山高原にでる。稜線でも風がほとんどなく、ぽかぽか陽気だ。 雪庇が生クリームのように溶け始めている。その先には、鉄塔そびえ地蔵岳 

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地元の人にも人気が高く、雪山入門として登る人も多い山だが、この稜線歩きを登山口からわずか1時間たらずで味わえるのだから納得だ。もうじき春めいてくればぬかるむ登山道も、真っ白な雪で快適、快適。

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霞の中に、白く輝く浅間山と名残の月。

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昨日までの強風でできた風紋が美しい表情を見せ、朝日を浴びてキラキラと光るさ様子は見ていて見飽きるということがない。 

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今日は混んでいると覚悟してきたのだが、山頂まで誰ひとりとも会わなかった。山頂もひとり占めだ。少し奥のベンチを陣取り、珈琲を淹れる。

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霞がかかり、遠くの山並みは見られなかったが、自分の住む街を眼下に見据え、物思いにふける。

時折、雪が溶けて木々から落ちる音以外、何も聞こえない。

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30分程のんびりと時間をすごし帰り支度を始めた頃、ようやく男性がひとり山頂に現れた。軽く挨拶をかわし、来た道をもどる。

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帰り道では、何組かの登山者とすれ違った。山頂は、これから賑やかになることだろう。 

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帰り際に撮影したこの子は、ウソの女の子…かな?

イワヒバリの綺麗なさえずりが聴こえるのに、なかなか姿は確認できず残念だ。 

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私はこの荒山、地蔵を正面に望みながら歩く帰路が好きだ。この光景を見に、また次の冬も来たいと思う。

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駐車場に向けて、林の中をぬける。ひとり、ふたりと次々と登山者があがってくる。

その中に、以前、友人と登った鍋割で会った男性がいた。今日も元気な声で挨拶くれ、少しの会話をかわした。相手は覚えていないだろう…私も特に再会のことは言わずにおいた。

何となく、そんなすれ違うような出合いが爽やかで…私ひとり、こっそり次の再会も楽しみにしていよう。 

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<今日のルート>

姫百合駐車場7:08~荒山高原7:55~鍋割山山頂8:46/9:15~荒山高原10:00~駐車場10:20 

駐車場に戻ってくると、既に満車。休日ともなると、この混雑はさらに増すので注意が必要。 

高崎観音山をハイキング

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長野でおこなわれるスケートの大会に向かう次男を高崎駅まで送った帰り道。高崎観音の案内板が目に留まり、護国神社の山門前に車を停め、少し歩くことにした。

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少し風は強いが、ポカポカ陽気に境内の梅が開花している。平和を願いながら参拝し、白衣観音へ向かって坂を歩き始めた。

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高崎の街を見下ろすように建てられた住宅街の一角から赤城山が見える。昨日、雪が降ったのか山頂が白い。明日、父がスノーシューに行くと言っていたから、良かった。

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土産屋が立ち並ぶ参道脇を抜けると、観音様のお顔が見えた。前に来たのは随分昔だった。綺麗に整備され、初めて訪れたような気分になる。

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観音山には、3000本もの桜の木があり、桜の名所となっているようだ。満開の桜からのぞく観音様の様子は、きっと風情があるに違いない。

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観音様の真下まで来てみると、その大きさを改めて感じる。

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初めての胎内拝観。

こういう差し込む光…ついつい撮ってしまう。

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最上階…観音様の肩の部分。

小さな窓を覗けば、赤城、榛名、妙義の上毛三山。真っ白な姿に噴煙が上がる浅間山

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観音様の裏を抜け、車道に出ると可愛らしいこじんまりとした建物が見える。

近くまで行ってみると「観音山バードハウス」。野鳥の森コースが約1500mと書いてあったので、寄り道していくことにした。

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いろいろな鳥のさえずりが聴こえ、枝から枝へ渡る影も見られたが、残念ながら遠い。

さえずりだけで鳥の種類がわかれば、もっと楽しいだろうな…

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風の強い日など赤城や榛名を歩くにはむかない日に、こんなハイキングもいいものだ。

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<今日のルート>

護国神社山門前駐車場10:50~車道歩き(羽衣線)~白衣観音(胎内拝観)11:30/12:00~観音山バードハウス~野鳥の森コース~観音山バードハウス12:40~車道歩き(コロニー染色植物園通り)~護国神社13:00

胎内拝観 大人300円

 

寒紅梅咲く群馬フラワーハイランド

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地元誌に寒紅梅が見頃を迎えていると伝える記事。

友人を誘って、安中市にある群馬フラワーハイランドを訪れた。

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有名な秋間梅林の先、山の斜面を登って行くと、まるで佐藤さとるの絵本に登場しそうな2階建ての素朴な山小屋が受付だ。

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園内に設けられた小道をたどりながら、甘い香りと寒紅梅と蝋梅の競演を楽しむ。

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園内の中心に立派な枝垂桜。3月下旬頃にには満開となり、百花繚乱の景色となるそうだ。

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この15000坪もある庭園、私設園というのだから驚きだ。8万本もの花木が、野趣味を残しながら見事なまでの計算で配置されている。

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園の高台からは西上州の山々も借景となり、演出に一役かっている。

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…今日の撮影は大失敗。

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小春日和の陽気に骨抜きにされてしまったのか…何だかふわふわした心持ちだった。

枝垂桜が咲く頃に、またおいでと花が誘ってくれたのかもしれない。

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<群馬フラワーハイランド>

営業期間:1月8日より5月末日まで(無休)

営業時間:9時~17時

入園料:大人(中学生以上)500円 小人(園児より)300円 駐車料金は無料

〒379-0101 安中市西上秋間森熊1339

 

赤城 ふかふかの新雪で犬達と遊ぶ

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朝の散歩のかわりに、犬達に雪遊びさせようと夫が提案した。

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長男は病み上がり、次男はスケートの練習があるので、夫婦ふたりで支度をする。

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赤城県道は旧料金所を過ぎた辺りから雪が随分残っていて、県外ナンバーの車を中心にチェーンを巻くのか、進むかどうか悩んでいるのか、道路脇に何台も停車してあった。

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スリップして立往生している車もいる。

普段ひとりで上がってくる私のために、夫が雪道での運転についてアドバイスをくれた。

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どこで遊ばせようか…小沼の駐車場まで上がってみると、冬季閉鎖中のトイレがある駐車場は除雪していないので、道路が登山者たちの車でごった返していた。

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そそくさと立ち去り、結局いつもの大洞駐車場へ。

通りながら確認していた駐車場脇の新雪が残る場所で、遊ばせることにした。

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「ゆず」は、水遊びは苦手だが、雪遊びは大好きだ。

特にふかふかの新雪の中に飛び込むのが楽しいのか、縦横無尽に走り回っている。

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おっとりした性格の「はな」は、ふかふかの雪の中に顔を潜らせるのがお気に入り。

そして、時折遠くをじっと眺め、たそがれる。

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1時間程遊ばせたら、そろそろ帰り支度。

最初からハイテンションに遊んでいたから、犬達も満足そうに車に乗り込んだ。

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帰り道、私たちの前を5、6台の自転車がかなりスピードを出して下っていく。

途中で、そのうちの1台が激しく横転した。

すれ違た車の運転者は、きっと肝を冷やしたに違いない。

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鍋割山、荒山に向かう登山者の車が姫百合駐車場に停めきれず、下の路肩まであふれていた。

普段、平日に来ることが多いので、休日の人気ぶりに驚いた。

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JAFの車が忙しそうだ。

「次の車は、あれ(JAF)がいいかな」

「最強だね」

そんな冗談で、笑い合う。

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よく見ると、JAFの車は前後輪にチェーンを巻いている。

「JAFがスタックするわけには、絶対いかないからね」という夫の言葉に、妙に納得した。

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そして、今日のお昼は親子丼にしようと話し、次男の迎えには夫が行くと言う。

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後部座席では、犬達が遊び疲れてお休み中だ。

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スノーシューとワカンの個人的感想>

今日は犬達を追いかけるので、小回りが利いて機動力のあるワカンを使用した。

大きさといい、軽さといい、ワカンにはワカンの良さがある。

浮力の面では、圧倒的にスノーシューのほうがいい。

しかし、どんな場面でも適しているかといえば、そうではないと思う。

使うかどうかわからない山行で携帯するには、ワカンの方が適しているだろう。

あくまでも、個人的感想。備忘録。

赤城 スノーシューで歩く地蔵岳

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しばらく雪雲に隠れていた赤城山が、青空を背に白く輝いていた。

全面氷結した大沼でワカサギ釣りをする人がいる。奥に構えるのは先日登った霧氷の黒檜山。

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モンベルのフレンドフェアで購入したスノーシューで、今日は地蔵岳を目指す。

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いつもの大洞駐車場に車を停めて、赤城少年自然の家の前から句碑めぐりの道に入った。

まだ、誰も踏んでいない滑らかな雪肌に、一足一足そっと置いていく。

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車道脇を並走するようにある道だが、雪が音を吸収し、とても静かだ。このまま見晴山前の登山口まで行きたいところだったが、積雪量が多く道の見分けが難しくなったので、一度車道に出た。

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予定の見晴山前の登山口からは、すでに踏み跡が。

雪に映る木の影と、時折木々からさらさらと輝きながら落ちる粉雪の様子を楽しみながら、ゆっくりと山頂へ。

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日当たりのよい地蔵岳山頂の霧氷は、もう魔法がとけたようになくなっていた。

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真っ白に雪化粧した黒檜山の向こうには、三国の山々が神々しく輝いている。

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関東平野を望んで雪の中に立つ電波塔が、まるで南極の観測基地のようだ。

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下山は小沼にむかって下りていく。一番利用者の多いルートだ。朝一番でラッセルして上がったという男性が、大変だったと話していた。

階段や木道はすっかり雪に包まれ、普段とは違った表情が楽しい。

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八丁峠から大洞に向かう道に曲がって、先人の跡を追っていく。

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深くサラサラのパウダースノーに苦戦したのか、踏み跡は途中から車道に逃げていた。

私もスノーシューを外して、北面に霧氷が残る小地蔵岳を見上げながら車道を歩いて大洞駐車場に向かった。

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<今日のルート>

大洞駐車場9:32~赤城少年自然の家前9:43~句碑めぐり道~車道~見晴山前登山口10:30~地蔵岳山頂11:48/12:13~八丁峠12:47~登山道から車道に~大洞駐車場13:33

赤城 霧氷の回廊を歩く黒檜山

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前日の赤城山は、雪雲ですっぽり包まれていた。

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夫と長男のお弁当におかずを詰めながら、そわそわ…

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今日は霧氷が見られるに違いない。

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車のフロントガラスにも、薄っすら霜が降りている…よしよし。

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姫百合駐車場を過ぎた辺りから、車道に圧雪がかなり残っていた。

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逸る気持ちを抑え、慎重に黒檜登山口へ向かう。

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見上げる山肌には一面、霧氷の花…

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既に数台の車が停まっていた。駐車場の積雪量は10cm程。

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ワカンは必要なさそうだと考えながら、身支度を整えた。

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冬の初めに購入した冬靴が、新雪をぎゅっぎゅっと掴む。

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猫岩の辺りから、既に霧氷の回廊が出迎えてくれた。

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朝日が射しこみ、きらきらと輝き始める。

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稜線に出る…一面の霧氷の丘。その儚さゆえか、いつ見てもこの景色には心が震える。

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先日の「絶景スポット 60歩」まで足をのばす。

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今日も富士が出迎えてくれた。

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大好きな地蔵岳も、霧氷で白く輝いている。

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今度雪が降ったら、地蔵岳スノーシューハイクしたいな…猫岩で行動食をとりながら、目の前の地蔵岳のどのルートを歩こうか登山道を目で追った。

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<今日のルート>

黒檜登山口9:23~猫岩9:37~黒檜山頂10:43/11:30~猫岩12:35/12:45~黒檜登山口13:00

赤城 登り初めに黒檜から富士を望む

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赤城の大沼から車で30分程下ったところにある我家。

その車のフロントガラスに霜がついていなければ、赤城の霧氷はない…

以前、夫が言った言葉を黒檜登山口から登り始めながら思い出していた。

彼の言葉は、憎らしいほどよくあたる。

去年の冬も雪が少ないと言っていたが、今年のそれは少し異常だ。

山頂で出会う地元の登山者と情報交換をするが、皆一様に心配そうだった。

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霧氷はやはりなかったが、薄曇りから射す太陽の光がドラクロワの絵画のように空を演出する。

何度も訪れる山だからこそ、どんな姿も愛おしく、美しいと思うのかもしれない。

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駒ケ岳に向かう途中の水沼・大間々方面への分岐で新しい看板が目に入った。

「絶景スポット 60歩」

その言葉に導かれ予定のルートから60歩外れてみると、広大な関東平野地蔵岳の向こうに富士山がくっきり浮かんで見えた。

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駒ケ岳に向かう道は気温があがるとドロドロになる。今日は、まだ大丈夫そうだ。

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駒ケ岳山頂付近で、いつもなら野鳥の姿を見かけるのに、今日はさえずりさえも聞こえない。

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大沼の氷結も、まだのようだ。

 

<今日のルート>

黒檜登山口7:35~駒ケ岳分岐8:51~黒檜山頂展望台8:56/9:05~駒ケ岳分岐9:12~駒ケ岳10:08/10:33~覚満淵分岐10:49~駒ケ岳登山口11:29