2020/12/10
アヤちゃんのリクエストにふたつ返事で応えて行ってきた。
山門のほとりに鎮座する大杉の樹皮は岩のごとき。
紅葉の頃はみごとだという。
馬の背と呼ばれる岩を抜け
2年ぶりに訪れた観音岩の観音様のお顔は今日も穏やかだった。
2020/12/5
早いもので、もう12月。
ガソリンスタンドで洗車をお願いしようと思って行ったけれど
午後7時からになると言われて、後日予約することにした。
夕刻の光が綺麗だし
このまま家に帰るのは何だかためらわれて
そのまま敷島公園へ…
穏やかな時間がゆったりと流れる
カメラも自然とゆったりと構える…
こんなにじっくり写真を撮るのは、思うえば久しぶりかもしれない。
バラ園の中にある温室に目がとまる。
もうやっていないのかもと思いながら近づいてみると
古びた自動ドアが思いがけず開いて
人気のない室内へ恐る恐る入ってみた。
ブーゲンビリアが満開だ…
夕刻の光が演出するのか
何か不思議な世界に入り込んだような感覚を覚える。
ストレリチア(極楽鳥花)が、さらに不思議な世界を演出。
温室を出て、またふらりふらり。
やっぱり撮影は楽しい。
2020/11/22~11/23
母と次兄夫婦と一緒に25年程まえ鴨沢より歩いた雲取山を
三峰からアヤちゃんとテントを担いで歩いた。
落葉した森をひんやりとした風が吹き
ジワリと汗がにじむ火照った体を心地よく冷やしてくれる。
群馬側から見ると奥秩父は西上州の先というイメージがあり
何となく同じ山域のように感じていたが
白岩山の展望台から望む山々はどっしりとしていて
ここにはまったく異なった奥秩父らしさという個性がある。
子供の方は私たちに関心をむけ、時折こちらを見てくれるが
母親の方は一度ちらっとこちらを向いただけで
さも、いつものことだと言わんばかりに黙々と草を食んでいた。
テントを張り、身軽になった体でいよいよ山頂に向かった。
四半世紀ぶりの登頂に記憶が混乱する。
ただ、鴨沢から上がって来た時の最後の九十九の急登だけは
記憶のままだった。
残念ながら富士山は見られなかったが
幾重にも光芒が差しこむ奥秩父の山々を眺め
いつか縦走してみたいという思いがふつふつと湧き上がってきた。
夜は思ったほど冷え込むことはなかった。
夜明けとともに空が赤く、森も赤く染まった。
朝靄の中に浮かぶ東京のビル群。
そこに鉛筆のような姿のスカイツリーが見えた。
三峰神社の奥ノ院である妙法ヶ岳に寄り
2日間の素晴らしい山行を感謝し、手を合わせる。
車にテント装備をおろして、本宮を参拝。
ふと次男が受験生だったことを思い出した。
意外と緊張屋の次男が本番で本領発揮できますようにと気合を入れてお参りし
ここは合格祈願一択で!と、お守りは次男のものだけにした。
夜、母から電話がかかってきた。
雲取山に行ってきたよと話し、ふたりで思い出を語った。
あの時、母は50代前半だった。
今の私とさほど変わらなかったんだ…そう思うと
まだまだと思っていた気持ちに少々焦りを感じた。
<今日のルート>
夫のライフワーク、富士山シリーズより
撮影地:甘利山
本業の決算期とGoToで忙しくなった副業と
ちょっと心に余裕がなくなるほど忙しい。
でも、家族が今までより家事を分担してくれるようになり
感謝で癒されている。
2020/11/8
群馬県境トレイルも谷川馬蹄形から主脈まで繋がった。
今日は三国峠から群馬100名山でもある大源太山までを結ぶ。
新潟県側はくもり、群馬県県側は晴れと天気の境目になりやすい谷川連峰らしい陽気。
三国山から先に進むとこれから歩く稜線が続き、なんとも心地よい。
紅葉も終盤を迎え、そろそろ冬支度。
去年歩いた新潟の大源太山と同名ではあるが
群馬の大源太山は丸みのある優しい印象。
以前から気になっていた大源太山の先にある黒金山へも足を延ばした。
黒金山へ向かう稜線からは、自分たちが今日歩いて来た道が見渡せた。
山頂ではガスの中から見え隠れする平標と仙ノ倉。
夏の主脈縦走のことが思い出される。
三角山まで戻ってくると平標の山頂が顔をのぞかせた。
まだ結べていない平標山の家から大源太山への稜線は積雪期に歩く予定だ。
雪化粧をした姿を想像し、胸が高鳴った。
三角山から朝貝へ下山。
午後の日差しは、午前の光とはちょっと違う。
やわらかい光。
その日差しとは裏腹に容赦ない急登の激下りが待ち受けていたが
そんなことまでも私たちは笑いながら
陽だまりの中をまるで子供のようにはしゃいだ。
ツルウメモドキ(蔓梅擬)
<今日のルート>
2020/11/1
2年前に見た霜の尾瀬ヶ原の景色が見たくて
山ノ鼻にテント泊で前入りしようと思っていたけれど
熊の目撃多発で早々にテン場はクローズ。
夫と鳩待峠を朝4時に出発して、まだ薄暗い尾瀬ヶ原に降り立った。
浮かび上がる燧ケ岳のシルエットと逆さ燧。
気温は期待していたほど下がらず
霜のつきは甘いようだ。
2年前の景色が稀に見る好条件だったのだと改めて気付く。
20年程前に毎年のように撮影に来ていた夫は
その変化を私以上に感じているようだった。
温暖化の影響なんだろうな…もう、あの景色は見られないかもしれない。
独り言のように言った一言が、とても寂しそうだった。
来年の残雪期に行きたいねとアヤちゃんと約束した景鶴山が
朝陽を浴びて赤く染まる。
何十人ものカメラマンがその周りを取り囲んだ
竜宮小屋近くのカメラマンの木とまで言われたシラカバも
かつての賑わいが嘘のように静かに佇んでいた。
でも、この時期の、この時間の
ひっそりとした尾瀬ヶ原が私は好きだ。
山の端から太陽が顔を出し
光を受けて霜がいっせいにキラキラと光りだす。
それは同時に魔法がとける合図。
真っ白だった世界に少しづつ色が甦り
山が目覚める。
山ノ鼻まで戻り、ジェットボイルで湯を沸かした。
夫にはカフェオレを。
私はコーンスープを。
前日は22回目の結婚記念日だった。
趣味のカメラで知り合った自分たちにとって
何だかとてもぴったりな時間の過ごし方のような気がした。
毎年、結婚記念日に同じ場所を訪れるのも悪くないね。
来年もまた来よう。
シェラカップで手を温めながら、そんな会話をする。
そしてもう一度、大霜と言われる景色を見てみたい。
いつか一緒にその景色を見よう。
<今日のルート>
2020/10/11
今年歩きたい山のひとつだった巻機山へ
沢納めを兼ねてヌクビ沢からアプローチ。
カエル君、お邪魔します!
透明度の高い美しい沢を
最初は高巻きしながら見下ろして
スケールが大きくて、まるで日本の風景じゃないみたい。
地球につかまって、よじのぼる。
身軽なトレイルランナーが私たちを追い越してゆく。
高度を上げるにつれ、紅葉も色鮮やかになり
まるで滑り台のようなスラブも
割れ目に足を突っ込みながら前進!
沢筋が段々細くなり
今シーズン最後の沢を名残惜しみながら
青空と紅葉を見上げて
もっと寒いかなって思っていたけど
寒くもなく暑くもなく
水量も多すぎず少なすぎず
最高の沢納め ♪
沢筋から離れて稜線を目指すと
たおやかな景色へと一変する。
おつかれさん!
稜線の登山道に合流。
そこから巻機山に向かう道が
黄金色。
後ろ髪を引かれつつ下山開始。
今年の沢はこれでおしまい。
<今日のルート>