赤城のふもとから山歩き

赤城のふもとに居をかまえ、山や花や家族のこと。

群100 尾瀬の景鶴山

2022/5/8

 

 

自分の無力さに打ちのめされて

 

 

 

 

思いだけが強く強く体の底から悲鳴をあげていて

何かをしなければ、この気持ちに整理がつかなかった。

 

 

 

 

景鶴に登ろう。

憑き動かされるように、ひとりでも行こうと決めた。

 

 

 

 

そんな時、7日8日と休みが取れたからどこか行かないかと、さと姉からLINEがきた。

景鶴に行くつもりだと伝えると、一緒に行ってくれるという。

 

ぎゅっと握りしめていた拳の力がふっと緩む。

 

 

 

 

GW最終の日曜日とあって混雑は覚悟していたが

至仏山の入山が規制されたためだろうか

前泊した鳩待峠の駐車場もガラガラで

ひとの姿はほとんどなく、ほぼ貸し切り状態。

夜中には雨音で目が覚めるような土砂降りで

時折、車を揺らすほどの強い風が吹いていた。

 

 

 

 

積雪期にしか行けない景鶴の融雪もかなり進み、危険度が増している。

無理に登頂は考えず、行けるところまで行って

撤退も視野に入れよう…

さと姉が一緒に歩いてくれることになって

自分も冷静さを取り戻していた。

 

 

 

 

尾瀬も今年は雪が多かったというが

雪解けは例年よりも早く、たゆたゆと水を湛えたそれは

新しい生命力に溢れている。

 

 

 

 

 

 

 

 

景鶴山にかかっていた雲が、やっととれた。

 

 

 

 

前夜の雨で薄くなった踏み跡。

尾根に取りつきルーファイをしながら詰めていくと

稜線で広がる大展望…

 

 

 

 

会津駒ケ岳。

 

 

 

 

尾瀬ヶ原

 

 

 

 

景鶴の山頂直下。

もうそこで引き返そう…さと姉と話していた時

別パーティで訪れていたたま兄が下りてきた。

 

大丈夫だよ。

その言葉に背中を押され、荷物をデポって山頂へ。

山名版を目にした途端、抑えていた感情が溢れ出した。

 

 

 

 

願掛けをした。

大丈夫。きっと、大丈夫。

 

 

 

 

 

<今日のルート>