赤城のふもとから山歩き

赤城のふもとに居をかまえ、山や花や家族のこと。

谷川連峰 白毛門~笠ヶ岳~朝日岳

 

2018/6/24

 

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昨秋に谷川連峰馬蹄形の白毛門を訪れた時から、その先に足をのばしてみたいと思っていた。

まずは、土合橋の登山口から白毛門まで急登を一気に登り上げる。

白毛門山頂からは、美しい谷川岳

 

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もう一方の朝靄に浮かぶは上州武尊。

 

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鮮やかなベニサラサドウダン(紅更紗満天星)が、あちらこちらで満開に。

 

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西上州の黒滝山でも見かけたアブラツツジ(油躑躅)。

 

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ここのシャクナゲ(石楠花)は、咲き始めたところかな。

 

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さぁ、ここからが今日の本番。まずは、手前の笠ヶ岳

 

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次に向かうは、朝日岳…この時点で、私は大きなミスを犯していた。

一番高く見えるピークが朝日岳…では、なかった。

これは、1934m大烏帽子!

 

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え?嘘でしょ?

(これは、ウソの雄(笑)。 やっと、撮れた!)

 

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実は昨秋の白毛門で見た時から思い込んでしまい、この偽ピークに完全に騙されていた。(ま、自分が悪いのだけれど…) 実際の朝日岳は、こちら。1945.2m。

しかし、この勘違いが精神的に与えた影響は大きく朝日岳が遥か彼方に見え、もう辿り着ける気がしなくなってしまった。10時30分まで向かおうと決めて進むも、何だか足取りが重い( ;∀;)

せめて、あの子に会いたい…もう、その一心あるのみ。

 

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いた!ホソバヒナウスユキソウ(細葉雛薄雪草)。

一気にテンション上がって、元気復活(´▽`*)

 

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朝日岳に向かうにつれ、その数は増し…山頂直下は満開の大群落。
あきらめずに、来てよかった~ ♪

 

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こちら初見のムシトリスミレ(虫取菫)。食虫植物。

 

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朝日岳の先に池塘が点在。

この先を行くときは、馬蹄形を回る時かな…

 

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朝日岳から歩いてきた道を振り返る。

今回、日帰りの山歩きでは自己最長トレイル…来たからには、戻らなければ!

 

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来るときは先に進むことが優先だったので、戻りながら撮影。

ツマトリソウ(端取草)。

 

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アカモノ(赤物)。

 

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フデリンドウ(筆竜胆)。

 

<メモ>

酷似種:ハルリンドウフデリンドウ

フデリンドウは雌しべが成熟して雄しべより長くなり、先端が2つに割れる状態になる。

 

 

笠ヶ岳に戻った後は、行程も長くなるので写真撮影は止めて下山に集中。というのも、急斜面な上にザレあり、ぬかるみあり、落葉ありの滑る要素満載。

土合橋の駐車場に辿り着いた時には、ぐったり…

いつか馬蹄形を回ってみたいけれど、それまでに身につけなければならない技術も体力も、まだまだだと思い知る山行となった。

 

<今日のルート>

前橋3:00~土合橋駐車場(WCなし)4:40/4:50~松ノ木沢の頭6:54/7:00~白毛門7:55~笠ヶ岳8:58/9:09~朝日岳10:27/10:40~笠ヶ岳12:02/12:16~白毛門13:05~駐車場15:40

 

<備忘録>

昨秋に比べ、暑さが影響してか歩行ペースが遅くなった。

下山時刻が予定より40分オーバー。出発時間を4時にするべきだった。

 

 

 

jkazy.hateblo.jp

 

 

八ヶ岳 本沢温泉から天狗岳 2日目

 

2018/6/14

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出掛ける前に40%OFFで購入したテントシューズは優秀だった。

家族でテン泊していた頃、暑がりな男3人に対し私だけ夏場でも足が冷えてなかなか寝付けない…そんな記憶から「もう、そんなに寒くないよぉ」と笑われながら購入したが、おかげで眠りすぎるほど熟睡できた。

 

アタックザックとカメラバックを持って水場に行くと、同じくテン泊していた男性と一緒になった。

聞くところによると学生時代は山岳部で、もともと東京勤めをしていたが40代で長野の中古別荘に移りガイドなどしているという。帰路に予定している白砂新道の残雪状況など教えてもらい夏沢峠への道を途中まで話しながら一緒に歩いた。そして、ゴゼンタチバナ(御前橘)を撮影するので別れた。

 

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空気は清々しく、今日という日を期待させてくれる。

散りばめられた星のように咲くミツバオウレン(三葉黄蓮)。

 

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咲き始めたコケモモ(苔桃)。

 

<メモ>

酷似種:コメバツガザクラの花は壺型。コケモモは鐘型。

 

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桜もまだ咲いていた。

日本人のDNAがそうさせるのか…桜は眺めるとホッとする。

   

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夏沢峠へ出ると一気に視界が開け、眼下に雲海!

 

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再び、朝光が差し込む森の中へ…。

まさに八ヶ岳 ♪ 

 

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山行計画中に箕冠山って何と読むんだろうと、あれこれ考えていた。

道標で「みかぶりやま」と確認。こういうクイズっぽいことをしては、密かに楽しんでいる。

 

そして、目の前に姿を現すは根石岳

 

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デジャヴ?
至仏山でもやってしまった逆光の君。種類の判別、またもや叶わず('_')

 

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根石岳からアルプスの山々。

 

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そして向かう先には、本日最終ポイント西天狗岳

 

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鞍部から見上げる両天狗。

 

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ブーケ状に咲くイワベンケイ(岩弁慶)。

 

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高山植物の花には、美しさと逞しさ。

イワウメ(岩梅)。

 

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東天狗で行動食を摂って、いざ西天狗へ。

顧みれば硫黄岳・赤岳・権現岳か。

 

西天狗からの眺めも良かったのだが、アルプスの山々に雲がかかり写真は撮らず。

山頂の平場から僅かに下ったところに、まるで設けられたベンチのような岩があり、しばらくのんびり。

 

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西天狗からの戻り。見上げるは、東天狗。

 

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下りは、白砂新道で。

思った以上に障害物が多い急勾配。アタックザックぐらいなら問題ないが、重い荷を担いでは夏沢峠を歩く方がいいと思った。

 

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しかしながら、この荒涼たる景色。

なかなか、なかなか…好きかも。

 

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お、ここにも桜 ♪

植物はつよいなぁ…

 

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最後は静かなモフモフの苔に癒されテン場へ。

梅雨の中休み…大満足な山行だった。

 

出会いと家族に…感謝、感謝。

 

 

 

<今日のルート>

本沢温泉(テン場)5:15~夏沢峠6:23~箕冠山7:02~根石岳7:18/7:28~白砂新道分岐7:38~東天狗8:05/8:10~西天狗8:30/8:50~東天狗9:02/9:17~白砂新道分岐9:35~白砂新道~本沢温泉(昼食・テント撤収)10:45/12:33~ゲート13:23~駐車場14:00 

 

<備忘録>

※装備+カメラ 18.5kg(目標15kg)

・食料…無印良品のハーフサイズのレトルトでも、やはり重くなる。

    フランスパンは軽くてよかった。小分けの商品があればなおよい。

・行動食…羊羹は重い。量も持ちすぎ。

・衣服…テント内で着るフリースパンツはかさばる。

    ダウンパンツの下は、ウールのアンダーウェアがいいかも。

・ウェットティッシュなど…新しいものばかり持つと、かなり重さに影響。

・カメラ…予備のSDカードを忘れた。

次回のテン泊までに装備マイナス1kg と筋トレ!

 

 

 

 

 

 

八ヶ岳 本沢温泉から天狗岳 1日目

 

2018/06/13

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梅雨と台風の影響でめまぐるしく変わる天気予報を、何日も前からハラハラしながら確認していた。

前日には大気の状態が不安定になり、前橋では雷が轟いた。

軽井沢の辺りでは雹も降ったという。

 

さすがにテン泊で、雷は勘弁…と思いながら、ずっしりと重いザックを背負った。

 

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ゲートを過ぎると、徐々に八ヶ岳らしい世界に入り込んでいく。

 

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途中、キバナノコマノツメ(黄花駒爪)の群落があった。

翌日歩いた白砂新道でも、たくさん咲いていた。

 

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まだ早いだろうと期待していなかったクリンソウ(九厘草)が咲き始めていた。

ひとまずテン場の受付とテントを張り終えてから、カメラを持って出直した。

 

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倒木を覆う苔と、そこに宿る生命。

 

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オサバグサ(筬葉草)。

 

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今回、見つけたこの可愛い花。

すっかり虜になってしまったが、名前がわからない。

後日、判明したら追記したいと思う。

 

追記

イワセントウソウ(岩仙洞草)ではないかと。

 

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ズダヤクシュ(喘息薬種)。

 

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苔の森に陽が差し込むと、どこを切り取ってもジブリ感。

 

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今回は蕾が多かったマイヅルソウ(舞鶴草)。

ようやく、咲いているところを発見。

 

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少し離れたところにもう一張りテントがあったが、ここは私だけ。

水場やトイレがある小屋まで少し歩く。

しかし、その何もなさが返って居心地が良かった。

 

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本沢温泉の露天風呂は男女混浴の上、フルオープン。

さすがにそこに入るには抵抗があり、内湯に入った。

趣のある小屋の階段を下り、風呂場の扉を開けて驚いた。

内湯とはいえ、なかなかの解放感。

窓下にはクリンソウが群れ咲いている。

ゆっくりと湯船に身を沈め、思う存分味わった。

 

万年ダイエット中のため、久しぶりに生ビールを飲んだ。

この上ない幸せ…ふと、見上げるとウソの雄が餌場にやってきた。

前回赤城で見かけたときは、雄を撮り損ねたので

絶好のチャーンス!

無事、成功…と言っていい?かな…

 

後はテン場で、読書をして過ごした。

2日目に続く…

 

 

<今日のルート>

前橋6:10~本沢入口駐車場9:00/9:25~ゲート10:23/10:28~本沢温泉12:12(テン泊)

 

<備忘録>

※ルート 前橋~県道10号~254号~141号~松原湖入口交差点右折~稲子湯方面に向かう~本沢温泉看板を左折

※テン場代600円 入浴料800円

 

 

 

 

庭   ’18.6.8

 

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昨日からニヤケ顔の息子たち。

 

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長男は「この服、おかしくないか?」と聞きにきて、
私に「なんか爺くさい」と言われ、いそいそと着替えて「これでいいか?」と聞きに来る。

次男は鏡の前で、普段まったく気にしない寝ぐせに格闘し…

 

ふたりで女子高の学園祭に出掛けて行った(笑)

 

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アオハルってやつですかねぇ… (*´ω`*)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

前橋 深夜徘徊

 

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糖質と脂質に気を付けて、山歩きだってしているのに

 

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少し気を抜けば、あっという間に太ってしまい

お年頃なのか、まったく痩せない…

 

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万歩計を着けて一日一万歩を目指すもののなかなか達成せず…

襲われる心配なんて皆無だろうけど(笑)

長男をお供に引き連れて、カメラ片手に深夜徘徊。

 

 

 

 

 

 

西上州 黒滝山~スリルあふれる九十九谷と五老峰~

 

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昭文社山と高原地図」にあるガイドによれば、黒滝山は黄檗宗の禅寺・不動寺の山号で、一帯の山域名らしい。今日は、その黒滝山不動寺の修行場でもあった九十九谷と五老峰を歩くことにした。

 

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まずは山歩きの安全を祈願して、ごあいさつ。

 

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コアジサイ(小紫陽花)の薄い紫色は、品がいい。

 

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いきなり始まるアスレチック的な馬ノ背。

 

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次は、ほぼ垂直な梯子!

梯子の幅=岩の幅(笑)

 

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あっという間に、先ほどまでいた寺が小さく見える。

 

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シロドウダンかと思って帰宅後調べてみたところ、アブラツツジ(油躑躅)かと…

 

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ヤマボウシ(山法師)は、山で会うと違った表情にみえる。

 

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五老峰最高点の観音岩。

 

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いいお顔 (´▽`*)

 

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次に攻めたい西上州の山…鹿岳と四ツ又山。

 

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西上州の山々の間には集落が点在する。

石仏など古くから人と自然が深く関わってきた名残も多い。

一つ一つの山は標高もさほど高くなく華やかさこそないが

静かに人々の暮らしを見守るようなこの山域を、私はこよなく愛している。

 

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ここは巻き道もあるらしいが正面突破。振り返って、達成感!

 

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タツナミソウ(立浪草)。

自信はないのだが、ヤマジノタツナミソウという種類であればやや稀な種類らしい。

 

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上底瀬の集落に下りていく道はザレた急勾配。正直、馬ノ背などの岩稜を渡るより気を遣う。

しかし、この梅雨入り前の清々しい空気と青々とした葉が日に透ける様や葉陰の模様は美しく、林の中を歩くのは楽しい。

 

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看板につられて寄り道した上底瀬不動の滝で見かけたミヤマキケマン(深山黄華鬘)。

 

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縁側に集まって談笑する住人達に挨拶をしながら集落を抜け、黒滝山登山口へ向かう。

 

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長閑な様子の豚舎。

 

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豚も気怠そうだ。

 

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五老峰入口に戻ってきた。

 

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無事に山歩きができた御礼に、もう一度お参り。

江戸時代に開山されたという古刹だけあって、とても趣がある。

4名以上で予約をすれば黄檗普茶の精進料理を味わえたり、座禅指導も受けられるとか。

 

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そんな物思いにふけりながら境内を散策していると、ふいに住職さんに話しかけられ飛び上がるほど驚いてしまった…

せっかくのお話を伺えるチャンスを逃してしまい、残念だ。

 

 

 

<今日のルート>

前橋7:45~駐車場9:30/9:35~不動寺参拝~五老峰入口10;05~見晴台10:35~九十九谷分岐10:45~観音岩10:55/11:00~九十九谷分岐11:10~上底瀬分岐11:40~鷹ノ巣山11:43/11:52~上底瀬分岐11:55~九十九谷登山口12:26~不動の滝~黒滝山登山口12:40~豚舎脇~五老峰入口13:23~不動寺参拝(WC)13:30/14:00~駐車場14:06

 

不動寺の駐車場までは非常に道幅が狭く、対向車があれば待避場所までバックで戻らなければならない。今日の周回ルートであれば、上底瀬にある登山者用駐車場をスタートにした方がいいと思う。

※トイレは不動寺境内奥にある綺麗なトイレが借りられる。