野反湖には何度も来ていたが、カモシカ平までは行ったことがなかった。キスゲを撮りに行ってくると夫に伝えると、写真を撮るなら早朝に出ろとせかされ5時半に自宅を出発した。
山道のドライブも嫌いじゃない。窓を開け、冷たい朝の風にあたりながら運転をする。
朝露が光る誰もいない静かな山の道。気温は18度。夏は早朝登山が気持ちいい。
エビ山登山口からカモシカ平へ向かう登山道は花畑。かわいらしい誘惑にカメラを構えずにはいられない。なかなか先に進めず、登山計画より遅れがちだ。目的のカモシカ平に…と思いながら、また足を止めてしまう。
ミヤマエンレイソウは、種が膨らんだ姿もまた、かわいい。
虫たちに大人気なノアザミ。
モミジカラマツ。
うつむいた蕾の姿がかわいいハクサンフウロ。
そして、ずっと会いたかったギンリョウソウ。
カモシカ平へ下る坂からは草津白根山の白い山肌が見える。眺望がいいと、やはり気分がいい。
カモシカ平の看板からキスゲの丘に入る道がわからず右往左往していると、丘にいる女性が道の場所を指してくれた。笹に隠れた道をようやく発見し、藪漕ぎ。
キスゲは見頃だ。緑の丘一面に咲いている。こんなに群れている様を見るのは初めてだった。夏の青空によく似合う。
キスゲを満喫して、カモシカ平を後にする。三壁山に向かう道で、これからカモシカ平へ向かう登山客と何組もすれ違う。静かなうちにキスゲを味わえてよかった。
日差しが暑い。時折姿を見せる野反湖が、谷から上がってくる風とともに私に涼を与えてくれる。
三壁山登山口にあるバンガロー脇のキスゲとノハナショウブの競演も素晴らしい。ピンク色したベニイタドリの花も満開だ。
そういえば、10年ほど前に写真仲間でバンガローに泊まりバーベQをした。翌朝登った山は八間山だっただろうか。彼らとは年齢も性別もまちまちだが、既に20年以上の付き合いだ。
野反湖が、朝とは違った翡翠色をしている。春や秋もきっと美しいだろう。
<今日のルート>
展望台駐車場(白砂山登山口駐車場)7:00~第1キャンプ場7:10~エビ山登山口7:25~エビ山展望台8:23~エビ山8:45~高沢山9:30~分岐9:36~カモシカ平9:55/10:30~分岐10:52~三壁山11:30~三壁山登山口12:30~ロッジ付近の花畑散策~駐車場12:56
エビ山方面からの登りは三壁山側からより緩やかだ。三壁山からの下りが急坂だが、登山道がしかっりしていて注意がいるものの比較的容易に下ることができる。全体的にぬかるんだ箇所が多い。