赤城のふもとから山歩き

赤城のふもとに居をかまえ、山や花や家族のこと。

赤城 まったり歩く地蔵岳から鳥居峠

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12月4日に稲包山に登った人のヤマレコに、まだ軽アイゼンもワカンも不要とあったので、熊の活動期のピークは過ぎただろうと春に立てた登山計画を引っ張り出してきた。

午前中は曇りだという予報だが、空は気持ちよく晴れ渡っている。

しかし、進む道が途中から除雪されていない…轍もない。登山口までは、あと少しだというのに。

少し、引き返しヤマレコを確認する…あ、違う登山口だ…

私の計画は春に立てたもの。おそらく、冬季閉鎖なのだろう。ここから車道を歩いて登山口まで行ったとしても、ルートが違えば状況は異なる。軽アイゼンは持ったが、雪のないときの歩行計画などあてにはならない。引き返してヤマレコにあった登山口から登るには、予定のルートより行程が長く出発時間が遅すぎる。

断念…しかも、こんな情けない理由で。

悔しかった…自分に腹がたった。

そんな気持ちのまま、車を赤城に向かわせた。

何やってんだ…何やってんだ…何やってんだ…

女性でソロの山歩きとなると、とかく大丈夫かと何の根拠もなく言われることが少なくない。だからこそ、下調べも準備も念入りにと心掛けてきたのに。

大洞の駐車場から、急登の岩道をガツガツ地蔵岳山頂に向かって登り始める。一気に汗ばんできて、上着を脱いだ。

そんな時だった。コンコンコンと木をつつく音がする。

「あ、もしかして…」

逆光で何ゲラか確認できなかったが、姿を確認。

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慌てて望遠レンズに付け替え撮影するも、やはり鳥の撮影は難しい。

帰宅して図鑑を調べてみると、背中に逆「ハ」の字の白斑がなく頭部が黒いので、オオアカゲラの雌ではないかと…だとすれば、初めての出会いだ。 

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自分の真一文字に結ばれた口元が緩む。

のんびりいこう… 

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ここのところ、複数の用事を抱え予定に追われる日々だった。

疲労が極限に達すると体がだすサインに、気づかなかったわけじゃない。

わかっている…自分が自分を追い詰めやすいことも。 

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地蔵岳山頂から登るはずだった三国の山々を眺める。

私は何と競っているんだ… 

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そんな相手など、どこにもいない。

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小沼に向かって下山する。

長七郎山に向かう予定をやめ、小沼見晴をぬけて鳥居峠に出た。 

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覚満淵で(たぶん)コガラを見かける。

葉が落ちると、野鳥と出会う機会が増えて嬉しい。

駐車場に戻り、車に乗り込む体が異常に重たい…でも、心は軽かった。

そうだ。

自分は疲れている。

帰宅後、意識のスイッチが切れる…しばらくぶりに、泥のように眠った。

 

<今日のルート>

大洞駐車場9:50~地蔵岳山頂10:58/11:21~小沼駐車場(トイレは冬季閉鎖中)~鳥居峠~覚満淵~駐車場12:45