2019/3/10
夫がもらってきた赤城自然園の招待券。
期限が3月末日とあり、息子たちを誘ってでかけた。
我家より山腹にある自然園。
冬枯れの景色に、春の訪れはまだかと思えど
足元には可愛らしい春を告げる花々が
すっくと体を大地から持ち上げ春を告げている。
クロッカス。
積み上げられた薪木。
ここの薪木は薪としての役目ではなく、おそらく冬ごもりする虫たちのためだ。
朽ちてなお、命を育み続けている。
息子たちは、ポケモンの何かがいるとか何かがあったとか
私には見えない何かが見えるようで(笑)
そんなふたりの会話が、鳥のさえずりとともに優しく私の耳に入ってくる。
小さな白い花の前で、足を止めた。
花はミツバオウレン(三葉黄蓮)に似ているが、咲く時期が違う。
いつもながらぶつぶつと独り言をいいながら写真を撮っていると
後からやってきた御婦人がセリバオウレン(芹葉黄蓮)だという。
鹿さんが大好きなのよと教えてくれた。
福寿草…こんな風に自然な感じで、うちの庭に植えられないだろうか。
きっとクロッカスの時みたいに、犬たちが掘り返してしまうかな。
マンサク(満作)。
早春にまず咲くから「まんさく」というのよと母から教わって
この花を見るたびに、その時の話を思い出す。
その母は庭づくりがとても上手で
子供の頃住んでいた倉敷の家は、まさに四季折々の花園だった。
素焼きのレンガには蔓バラ。
木陰におかれた炭鉢の中には水草とメダカ。
母は華やかな花よりも、野趣味や素朴さのある花を好んで植えていた。
子供の頃は病気で運動制限があり
その庭で花を観察したり、絵を描いたりするのが大好きだった。
帰りに長男の運転する車の助手席に座ろうとして
自分の体に枯葉や枝がたくさんついていることに気が付いた。
寝っ転がって撮ってたからねと、長男。
こんな私を息子たちは母としてどう思っているんだろうと様子をうかがったが
彼らにとって母はこういう人なのだと受け止められているらしく
今さら特に驚くようなことではなかったようだ。